フクホーの訴訟提起

こんにちは、大阪京橋の司法書士小林一行です。

最近依頼者の方でフクホーから借りられている方が何人かいらっしゃるのですが、同社はすぐに訴訟を起こしてくるので注意が必要です。

通常、債務整理の受任通知を送れば、業者も顧客の破産等を覚悟するので、訴訟を断念するケースが多いのですが、フクホーの場合は関係ありません。この前も司法書士の受任の通知から2週間くらいで訴訟を起こしてきました。

当事務所としては、フクホーに限らず、業者から訴訟を起こされた場合、破産の申し立てを急ぐ対応をとっております。破産法44条1項により、破産手続き開始決定が下りれば、訴訟は中断するからです。

もっとも、破産の申立てには債権の調査表や家計簿を提出しなければならない関係上、どうしても時間がかかります。

そのため、訴訟に対して答弁書で請求棄却を求め、時間稼ぎをすることになります。そうすれば弁論は終結せず、裁判所が次回の期日を指定してくれます。

これにより、訴訟の終了を数か月先に延ばす事ができますので、その間に自己破産の開始決定をもらい、スピード勝負で勝てる場合がほとんどです。

フクホー以外でも、楽天やモビットなど訴訟をよく起こす業者はあるのですが、特にフクホーは訴訟までの着手が速いので支払を遅れている方はご注意ください。

たまたま何件かだけ、訴訟を起こしただけかなと思っていたのですが、どの事件でもフクホーは訴訟を起こしているんだなと思った事がありました。

それは大阪簡易裁判所の書記官室に行った時のことです。別案件での準備書面を直接持って行ったのですが、待ち時間の間に書記官室のボックス棚を何気に見てみると、「フクホー」とテプラが貼ってありました。おそらく同社の事件が多いので、裁判所でもまとめて管理しているのでしょう。

訴訟を起こす事自体は、法的な権利ですので仕方ないですが、放置しておくと勤務先の給料が差し押さえられるリスク(勤務先に借金してたことを知られてしまう)があります。そのため、なんとしても破産手続き開始決定を先にとって業者とのスピード勝負に勝たなければいけません。